【 TOC実践発表会によせて 】

去年の暮れTOCを受講いただいた介護施設さんの2回目のTOC研修へ。今回は、各部門のリーダー46名9組に分かれての業務改善のプレゼンテーションが行われました。

前回から1ヶ月半と短い期間ではあるものの、チーム全員で考えた改善案を実践し次の目的が見つかったチーム、スタッフ全員に指示ありゲームと指示ゼロゲームを体感させてから実践するもうまく循環しなかったチーム、プレゼン後の質疑応答の様子、などからTOC理論を見識化されていたように思われます。

介護施設の場合、在庫チップはベットやオムツなどになります。ベットは1床、2床、3床と数えられるモノですが、スタッフさんにはゲームの際「そのベットを使用するあの入所者さん」「このオムツを使用するあの入所者さん」と、いう見方をしていただいたので、ゲームで体感したことを現場での作業に繋げることがスムーズに成されていたようでした。

ボトルネックから好ましくない状況の洗い出す

・役職者の指示→業務に指示ゼロを導入したところ現場が混乱

・効率を求め一斉に離床や一斉に誘導→利用者さんやスタッフの待ち時間・残業など現場が疲弊

・着脱介助→介助待ちの渋滞

・同時間帯に重なる業務→利用者さんやスタッフの待ち時間・残業を招くなど現場が疲弊

・なくなると困るから決まったサイクルの発注をする→慢性的な過剰在庫

取り組みおよび改善したことや今後の取り組み

・一斉の誘導を、時間・人数を把握しながら少人数の誘導へ変えたことで混雑の解消となる

・スタッフや利用者さんの人数の増減なし。スタッフの残業が減り利用者さんの待ち時間がなくなる

・リードタイムから介助の最終誘導時間を設定→入浴待ち時間解消→スムーズに食事介助へ誘導へ

・今後、役職者からの指示を待たず現場でのボトルネック特定・業務改善までを定着させていきたい

・連動するほかの業務のボトルネックの特定や業務改善を行っていく

・ボトルネック改善中の他業務・人的環境の変化を確認する

・業務のタイムフローを見直しボトルネックに合わせた時間配分の設定をする

・高いレベルの業務(ボトルネック工程)を調整しサポートする

・スタッフ間でボトルネックの説明など情報の共有をし、取り組みへの相互理解を図る

・一覧表作成による入所者さん個々に合ったオムツの可視化やオムツ収納スペースの環境整備による在庫管理が確立

・各々自己流だった入所者さん個々へのオムツの使用・対応を統一できるように研修会を予定

・定時交換から個別排泄支援できるように排泄支援チームの発足を検討する

ボトルネックの見当がつかない・・・

また、ボトルネックの見当がつかなかったチームもあります。

患者数のばらつきやドクター時間など自分たちでは変えられないことが多く、何から始めていいのかわからなかったので、医療器具の環境整備、スタッフの休憩時間の確保、ドクター時間の流れを作るためにルーティン作業の見直しなど環境整備に徹した。

結果としては、不慣れなこともあり時間短縮など数字的な成果を出すには、まだまだ時間が必要ではあるものの、

・みんなの意識を変える事で不可能だと思っていたことが可能となる経験ができた

・休憩時間については、クリニックに合ったタイムスケジュールを考慮し今後の検討課題とする

物事の見方が変わった。医療業界においてもTOC理論に基づき、利益向上や円滑な業務をもたらすことができると思う。訪問診療や訪問看護、外来患者増員に活用していきたい

など、改善へ繋げるきっかけを得られているようでした。

現場率先の好循環づくり

利用者さんや入所者さんの待ち時間とは、入浴時の着替えを待たされる、食事が冷めてしまうなどアタリマエであっては良くないことです。ゲームの中で無機質な在庫チップの滞留を、利用者さんや入所者さんの待ち時間などに置きかえて考えることで、結果の如何は別として、まずは実践してみることが大事であるということを、スタッフさんひとりひとりが認識し好循環をつくる。それが現場率先で動き始めていました。

TOC理論に基づき、改善を続けていくために必要な現場の力の根源は、好まし状態を自分たちで増やしていくことだと思います。

現場の改善は、スタッフのモチベーションアップから介護業務の質の向上に繋がり、施設全体の最適化に繋がり、それが施設利用者の増加へと繋がれば、前回の研修で上げられた介護現場のMQアップのメリットのひとつにあった、

・収支の安定を図ることにより、会社経営が安定→社員の給料が上がる→働く意欲向上→人材確保・モチベーションアップ

へと、繋がります。これぞまさに好循環^^

1ヵ月半での成果

「最初は介護業界に使える手法なのか不安でしたがやって良かったー。また2ヶ月後までどんな風に変わっていくのか楽しみです。」TOCセミナーをスタッフ研修として投入された事務部長さんのプレゼン終了直後の声です。

次回は2ヵ月後。どのような状態に変わったのか?どうやったのか?どのように循環していくのか?・・・to be continued

2ヶ月後の研修が楽しくてしかたなくなるTOC理論

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投稿者プロフィール

kanomama
kanomama
(株)ソフトパワー研究所認定 TOCジュニアインストラクター
教育のためのTOC 国際認定資格
美活脳®ジュニアナビゲーター(マイストーリーナビゲーター)
夢新聞認定講師(伝でん夢師)
(㈱)たくらみ屋認定タクラミスト
合同会社 KANO 業務執行社員